2024年の3月に和歌山県の湯の峰温泉にある つぼ湯 に入浴してきました。熊野三山をお詣りする熊野詣の一部として世界遺産に登録されているため、入浴できる世界遺産となっている温泉です。世界遺産に登録されていてなおかつ実際に入浴できる共同浴場は世界でここだけらしいです。そのような貴重な場所であるうえに浴槽の底から自然に湧いてくる源泉をかけ流しで使用しているお湯でとても気持ちがいい温泉でした。
この日は青春18きっぷを使い東京と和歌山を往復した3泊4日の旅行の3日目でした。和歌山ではレンタカーを借りて熊野三宮にお詣りしたり那智の滝を見たり温泉めぐりもしてきました。旅行全体についてはこちらの記事にて。 続きを見る
青春18きっぷで温泉と熊野三山。2024年3月
駐車場は温泉街に無料で停めれるところがあります。広くて台数も停めれますしトイレもありました。湯の峰温泉には路線バスでも来ることができますが本数は少ないのでバスの場合は時間を良く調べておいた方が良いかと思います。
つぼ湯の受け付けは温泉街の真ん中らへんにある湯の峰温泉公衆浴場の入り口近くにある窓口で行います。バス停のすぐ近くにあり、この写真の真ん中らへんから右に進んで橋を渡ってすぐのところにあります。券売機で入浴券を購入し窓口で渡すとつぼ湯について書かれた紙と番号札を渡されます。
つぼ湯は道沿いに流れる川の横にあります。
公道から橋を渡るか川の反対岸にある歩道を通って受け付け近くから歩いていくこともできます。
すぐ隣を川が流れています。建物の中の右手前あたりがつぼ湯の源泉が涌いている場所になります。よく川のすぐ近くで源泉が自然に湧いてる古くからの温泉がある話を聞きますがここもそうみたいです。
屋根の上には石の重し(?)が積んでありました。
すぐ近くには待合室があります。この日は平日の午前中でしたが僕の前後では1~2組が待っているような感じでした。一組30分ごとの貸切です。受付する前に何組待っているかは受付で聞くと教えてもらえるかと思います。
待合所の中には2人くらいが座れるベンチがあります。
受付の場所についての案内板もありましたので、受付する前に直接つぼ湯に来た場合はこの案内板通りに川沿いに歩いて行くと受付に着きます。
自分の前の番号の方が出てきたので順番になりました。階段の手前にチェーンがあるのでチェーンをかけて階段を下りていきます。(チェーンがかかっている時は貸切入浴中なので階段の下には降りれません)
階段を降りると正面に浴室入り口があります。
扉の横に番号札を掛けるとこがあります。待っている時に自分の前の番号がここにかかっていれば次が自分の順番という感じに確認できるのでわかりやすいですね。扉には履物はここで脱ぐようにという表記があります。
4と書かれているのが自分の番号札でした。自分の前が3の札のお客さんなので、3がかかっていたら次の順番といった感じですね。
入り口の横はベンチのようになっていました。大きな荷物とかを置いておくところなんでしょうかね?
建物の外で靴を脱いで中に入ります。扉の中に入るとすぐに石の階段になってるので足元には気を付けた方が良いかと思います。
階段を降りたところに浴槽があります。これは自然にできた岩の窪みに自然に湧いた温泉が貯まって浴槽になっているという貴重な温泉ですね。HPなどには2~3人は入れるサイズと書いてありましたが3人入る時は少し狭いかもしれません(僕は1人で行ったので1人で入るには余裕の広さでした)
浴槽と反対側にはカゴがあり服などをここに置けるようになっていました。
カゴの手前の床にはスノコが敷いてありました。
お湯は青みがかかった色になっていました。この温泉のお湯は入る時間などによって色が変化するそうで日によっては1日に7回色が変わるそうです。この日は入浴して終わって出るころには最初より青みが無くなり少し白っぽい色になっていたように見えました。お湯は硫化水素の香り(硫黄の香り)がしました。
浴槽の淵から浴槽の側面は斜めに坂のようになっていて奥の方は結構深くなっていて中腰で肩までお湯に浸かれるくらいで底は砂利になってました。浴槽の奥の壁になってる下の方は岩の奥までお湯がある感じでした。お湯が濁っていて浴槽の中が見えなく浴槽の形状がわからないので慎重にお湯に浸かりました。
桶と腰掛は置いてありますが石鹸類は使用不可なので桶で浴槽の湯を汲んでしっかり掛湯をして入る感じですね。
源泉は浴槽の中の足元から自然に湧き出ています。浴槽自体も岩が削れて自然に形成されたものとの事なのでとても貴重な温泉です。
お湯が熱すぎる時は蛇口から加水できます。僕が入った時は前の時間に入った方が加水していたようでそのままで大丈夫な温度でした。お湯に入っているとお湯の中で湧いている源泉でじわじわと浴槽のお湯の温度が上がっているのを感じました。
足元から源泉が投入されていてその分浴槽のお湯が多くなった分は浴槽の切れ目から外に流れていく源泉かけ流しになっています。お湯はそのまま建物の外の川に流れて行っているようです。
元々自然に湧いてきたお湯が岩のくぼみに貯まっていた場所に木の囲いと屋根を付けたという自然の中にある温泉なので入浴できるのは貴重な体験でした。建物の壁となっている周りの木の囲いはオープンにすることも出来る造りのようですが、通常時はオープンにすることはできないようです。(開閉する装置には動かすことは禁止というような注意書きがありました)
泉質は含硫黄―ナトリウム―炭酸水素塩・塩化物温泉(低張性中性高温泉)。源泉の温度は53.5度と少し高めでpH7.0の中性の温泉です。源泉名は壺湯。
つぼ湯に入浴した後に受付へ番号札を返しに行った際に受付で希望すると、つぼ湯に入浴した後の特典として湯の峰温泉公衆浴場の一般湯かくすり湯のどちらかに入る事もできるそうです(僕は時間などの都合で入りませんでしたが)一般湯の方にはシャンプーやボディーソープなども用意されているようです。
世界遺産にもなっている歴史がある温泉であると共に自然に作られた岩の浴槽の底から源泉が湧いている温泉に入ることができて貴重な体験でした。お湯の質もとても良く気持ちいいお湯でした。