濃溝温泉 千寿の湯(千葉県)

2024-05-25

2024年の5月に千葉県君津市にある日帰り温泉施設の濃溝温泉 千寿の湯(のうみぞおんせん せんじゅのゆ)に入浴してきました。千葉県では珍しい源泉かけ流しの温泉に入る事ができるというので以前から行ってみたいと思っていた温泉施設で今回行けるのがとても楽しみでした。

この日はJR東日本ののんびりホリデーSuicaパスを使用して千葉の温泉2か所に入浴したり千葉のご当地ラーメンを食べたりする日帰り旅行で、こちらの温泉に入った後に小糸川温泉という温泉に入りに行ったり竹岡ラーメンを食べに行ったりもしました。旅行全体についてはこちらの記事にて。

濃溝温泉 千寿の湯は清水渓流広場という観光地の駐車場に隣接しています。清水渓流広場までは君津駅から車で40分くらいでした。

清水渓流広場の第一駐車場に車を停めました。ここの駐車場が満車の場合、少し離れた場所に第二駐車場、第三駐車場もあります。この日は第一駐車場が満車になるほどでは無かったですが結構沢山の車が停まっていて警備員さんも駐車場にいらっしゃいました。(5月後半の土曜日でした)

駐車場のすぐ横に濃溝の滝おみやげセンターというお土産物屋さんがあります。

おみやげセンターの奥にもう一つ同じような屋根の建物があります。

この建物が濃溝温泉 千寿の湯です。

裏側も道に続いてて清水渓流広場の第二、第三駐車場に車を停めた場合はこちら側からも入れます。

入口から入るとすぐの所に受付カウンターがあり、こちらで入浴料を支払います。カウンター近くでは入浴グッズや休憩所で飲めるドリンクも販売されていました。

受付ををしていただいた後に靴をぬいて受付カウンター向かいにある下駄箱に靴をしまいます。下駄箱の向かいには貴重品ロッカーがあってこちらは無料で使用できます。トイレもこちらにありました。

受付カウンターの横を進んだところに男女別に分かれて脱衣所入口があります。

棚にカゴがあるのみのシンプルなタイプなので貴重品は受付近くの貴重品ロッカーに入れてくると良いと思います。

洗面台は3つありました。脱衣所のサイズからすると足りなくなることはまず無さそうなくらい充実してます。

脱衣所から浴室に入ると縦に長い部屋で奥の方に浴槽があります。

浴槽の奥には大きな窓があり光が入ってくるのが心地いいです。浴槽は3~4人くらいはゆったりはいれそうなサイズだと思います。源泉の湧出量がそこまで多くは無いのでその量でも源泉かけ流しで使用できるように大きすぎないサイズの浴槽にしているそうです。お湯重視で素晴らしいですね。

透明で薄く茶色ががかっているような色でトロっとした肌触りの温泉でした。お湯の中には細かい白い湯の花も舞っていました。浴槽のお湯は熱すぎない丁度良い温度だと思います。ほのかに温泉らしい香りもして心地いいです。

浴槽に源泉を投入している方法が珍しい作りでした。

浴槽の手前の方にある湯口からお湯が出てきて木でできたレーンのようなとこをお湯が流れていきます。

浴槽の淵に設置されているレーンの側面に穴が開いていて少しずつお湯が浴槽に投入されています。

浴槽の一番奥側の淵までレーンが伸びていて、浴槽の淵の半分全体から少しずつ源泉が浴槽に投入されるようになっていました。浴槽全体に新しい源泉が行きわたるようにこんなに丁寧にお湯が投入される温泉は珍しいですね。

そして源泉が投入された分だけ欲動の手前側の淵から浴室の床に溢れていく源泉かけ流しです。

この建物の奥は崖になっていて下には川が流れているので、窓の外には川の対岸の崖の岩や木々が見えました。

浴室の浴槽以外のスペースもコンパクトなサイズでした。

洗い場は片方の壁際に2か所。それぞれにカランやシャンプー、ボディーソープとシャンプーがあり使い勝手は良いです。

反対側の壁際にも2か所の洗い場があって合計で4ヵ所あります。

窓側の壁の上の方には換気扇がついていました。

温泉法第二条の別表中に示されたメタけい酸(H2SiO3)及び重炭酸そうだ(NaCO3)の項で温泉法の温泉に適合する。ただし療養泉には該当しないので泉質名はない。と記載がありました。源泉の温度は16.3度と低めで加温して浴槽では41度で使用。pH8.7のアルカリ性のお湯です。温泉1キログラム中の溶存物質量(ガス性のものを除く)が1,000ミリグラム以上、もしくは源泉の温度が25度以上ですと泉質の名前が付くのですが、こちら源泉はどちらにも当てはまらないので泉質名がつかないものになります(もし源泉が25度以上あればアルカリ性単純泉になると思います)泉質名はありませんがメタけい酸と重炭酸そうだ(いわゆる重曹ですね)が規定以上含まれているので温泉となっています。メタけい酸と重曹が多く含まれているという事はいわゆる美肌の湯ですね!源泉は近くの川の河川敷で自噴しているそうです。

建物の中には休憩所もありました。休憩所は畳の部屋でテレビや本なども置いてあったので湯上りにのんびりと休んだりもできそうです。

清水渓流広場には濃溝の滝・亀岩の洞窟という観光名所があり駐車場から徒歩で5分位で着くので温泉に行った際に時間があるようでしたら見にいくのも良いと思います。(駐車場に車を停めてる人の殆どはこちらを見に来た人のようです)

洞窟の中を川が流れ小さな滝が流れているという不思議な風景を見る事ができます。春と秋の限られた時期の早朝に洞窟の奥から斜めに差し込む光と洞窟が手前の水面に反射してハートを横にしたように見えるフォトスポットとして有名なんだそうです。

亀岩の洞窟は川廻しという川の流れを変えて水田を作る工事によって造られたそうです。自然に作られたものではないですが農作物の栽培のために作られたものが美しく後に観光名所になるというのは棚田とかと同じ感じしますね。

亀岩の洞窟の近くには幸運の鐘という鐘も設置されていました。ここは階段を登った高い位置なので亀岩の洞窟を斜め上の方から見る事もできました。

今回は君津駅近くで借りたカーシェア(タイムズカー)の車を運転して行きましたが狭い道なども無く混んでいるとこもほとんど無かったので快適なドライブでした。

公共交通だと鉄道の一番近くの駅が久留里線の上総亀山駅ですが徒歩だと2時間近くなのでちょっと歩くのは大変そうです。他には徒歩20分ちょっとの所にある道の駅の前にある 君津ふるさと物産館 というバス停に東京駅や千葉県のいくつかの駅近くからの高速バスが来ているようです。JR久留里線の上総亀山駅などの駅から君津市のデマンドタクシーきみぴょん号(詳しくは君津市のHPにて。公共交通のページからデマンドタクシーを選ぶと情報を見れます)に乗る事もできるようですがデマンドタクシーは事前に予約が必要で台数も限られているようなので事前によく調べて予約しておいた方が良さそうですね。

濃溝温泉 千寿の湯は源泉かけ流しで良い状態のお湯を楽しめるような拘りを感じる温泉でとても良かったです。公共交通機関で行くのが少し難しい場所ですがまた入りに行ってみたいなと思います。またカーシェアで車を借りていくなら近くの観光とかと一緒に行くのも良いかもしれません。

以前は宿泊もできたようですが今は日帰り入浴のみでの営業です。入浴料は1000円(2024年現在)と一般的な同じ規模の温泉よりは少し価格が上かもしれませんが源泉の温度が低い温泉で加温してかけ流しで使用するには燃料代もかかりますし手ごろな価格でお客さんが多くなってしまうと浴槽のサイズ的にゆっくり入ることができなくなってしまうかと思うので妥当な金額なのかと思います。とても気持ちがいい温泉にゆったりとはいれるのは最高でした。

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