2024年の8月に宮城県大崎市の鳴子温泉にある旅館 岡崎荘に宿泊して来ました。自炊設備があり湯治での宿泊もできる素泊まりのみの宿で源泉かけ流しの気持ちいい温泉に入ることができます。建物も新しく快適ですが手ごろな価格で宿泊することができました。
この日は宮城県、福島県への4泊5日の旅2日目でした。初日に青春18きっぷで埼玉県から宮城県に移動して松島観光。仙台宿泊し石巻に行ってから鳴子温泉へ来ました。旅行全体についてはこちらの記事にて。 続きを見る
青春18きっぷで宮城、福島へ。2024年8月
旅館 岡崎荘がある鳴子温泉は鳴子温泉郷(鳴子温泉、東鳴子温泉、川渡温泉、中山平温泉、鬼首温泉)にある温泉地の1つで最寄り駅は陸羽東線の鳴子温泉駅です。東北新幹線の古川駅で陸羽東線に乗り換えるか仙台駅から直通の快速 湯けむり号という臨時列車で来ることもできるので東京などからのアクセスも便利な温泉地かと思います。
鳴子温泉駅から商店や飲食店がある通りを歩いて5分位で こけしの岡仁 というお店に着きます。こちらの店は岡崎荘と同じ経営の姉妹店で鳴子温泉の名物でもある こけしの製造販売をしていて店頭やHPからの通信販売で購入できる他、こけしの絵付け体験などもできるようです(こけしの絵付け体験はじゃらんでも申し込みできるようです)。岡崎荘へはこちらのお店の後ろ側にある道から行くことができます。
こけしの岡仁の横の坂を上り後ろの道へ。
歩いてすぐのところに駐車場がありその奥に旅館岡崎荘があります。
少し高い場所にあり駅からの道から岡崎荘を眺めるとこのような感じです。この道はをそのまま進んで陸羽東線の下をくぐりさらにしばらく歩いていってT字路を曲がり川を渡った所にセブン-イレブン 鳴子末沢店というコンビニもありました(セブンイレブンまでは歩いて10分位です)
平屋建ての建物で手前の木の囲いの中は男湯の露天風呂です。2012年にできた建物なので全体的に綺麗な印象でした(それ以前はファミリー自炊岡崎荘という名前で営業していたものの震災の影響で現在の建物に立て直してリニューアルオープンしたようです)
入口のガラス扉に旅館 岡崎荘の文字があります。この日は夏の時期で網戸の扉が使用されていました。チェックイン後は自由に出入りできますが門限は21時と少し早めでした。宿の中に自動販売機や飲み物の販売は無かったので飲み物を買いたい場合はあらかじめ買ってきておくと良いかもしれません。
扉から中に入り玄関で靴を脱いでスリッパに履き替えます。
上がってすぐの所にフロントがあるのでこちらでチェックイン。日帰り入浴の受付もこちらのようです。
玄関の正面にはロビーのようなスペースもありました。ここから右方向に向かうと客室、左方向に進むと温泉の浴室があります。
客室は通路の両側に合計5部屋あります。
今回宿泊したお部屋です。6畳の和室でシンプルで落ち着いた雰囲気のお部屋なので湯治などで連泊するのにも良さそうです。
テレビや冷蔵庫なども設置されています。
テレビは少し大きめのサイズで見やすいです。
冷蔵庫は冷凍庫付きの大きなもので数日分の食材などを入れることもできるサイズ。自炊の湯治宿として使用するのに困らない容量ですね。
冷蔵庫の上には電気ケトルや湯呑みがありました。
テレビなどが置いてある場所の横には収納スペース。
今回宿泊した部屋は玄関などがある側だったので窓を開けると隣の建物が見えるだけでしたが反対側だと風景良さそうな気がします。
エアコンは部屋のサイズを考えると十分以上の性能がありそうな大きなものでした。
窓は曇りガラスの窓と障子のような見た目の和紙調ガラスの内窓で2重になってます。寒い時期などに断熱効果ありそうですね。
テレビと反対側の壁側は壁にハンガー掛けが設置されタオルハンガーも置いてありました。
入口扉横の収納には寝具などが用意されてました。
布団はセルフサービスで敷きます。清潔なシーツも用意されてて快適でした。
廊下からの扉と畳の部屋の間にもスペースがあります。
コンパクトな洗面台と鏡があります。
その奥にはウォシュレット付きのトイレがあります。宿泊料が手頃な湯治向けの宿はトイレが部屋に無く共用の場合がほとんどですがこちらの宿は部屋にあるのでとても便利でした。
部屋の鍵にはこけし型のキーホルダーが付いていました。
浴室は玄関から客室と反対歩行に進んだところにあります。脱衣所の手前にはトイレがあったので日帰り入浴の時にも使用しやすいですね。
脱衣所は広々としていて清潔感もあります。
椅子や扇風機もありました。
洗面台は家庭にありそうな一体型のものが2つ並んでました。
棚にカゴが置いてある他に下の方に貴重品入れのような鍵付きの小さなロッカーも付いていました。
脱衣所と浴室の間の扉はガラスのタイプでした。入浴時間は宿泊者が7:00~21:00の間が入浴可能で夜は日帰り入浴は8:00~20:00までです。夜中は入れませんが夜しっかりと睡眠をとって湯治するという面では充分な利用時間なのかと思います。日帰り入浴が朝から夜までできるのは他の施設が日帰り入浴やっていない時間に入浴できるので湯めぐりで寄るのも良さそうですね。
浴室に入ると奥に浴槽があります。浴槽は4人くらいはゆったり入れそうなサイズでしょうか。
無色澄明のお湯で硫黄(硫化水素)の香りと少し油っぽいような香りもして心地よかったです少しツルツルする肌触りでした。浴槽のお湯の温度は少し熱めでしたが翌朝に入る時は少し温度も落ち着いていて丁度良かったです。お湯の中には白い糸状の湯の花が舞っていて源泉は薄くしょっぱい味でした。とても気持ちがいい温泉だと思いました。
源泉は壁から出ているパイプから投入されていますが源泉が熱く少し冷ますためなのか、パイプからブロックに囲まれた部分を経由して浴槽に流れて行くようになっていました。
源泉が投入された分だけ浴槽淵の切り込みから外へお湯が流れていき源泉かけ流しでお湯が使用されています。
そこまで広い浴室では無いですが天井も高いので広々と感じました。
洗い場は2ヶ所ありました。硫黄成分が多い温泉の浴室でよく見かけますが金属部分が黒く変色していました(カランやシャワーから出るのは温泉では無いと思いますが浴槽の温泉の成分の影響で変色するようです)。
浴室の奥には大きな窓と露天風呂への扉があります。露天風呂は冬期期間には使用できないそうです。
露天風呂は最大2人くらいが入れそうなコンパクトなサイズです。
露天風呂も内風呂と同じ源泉が使用されています。浴槽がコンパクトだからなのか内風呂と比べて少し熱めで香りも強く新鮮なお湯のような印象でした。湯の花も内湯より多いようでした。
パイプから源泉が岩のような部分に流れ、岩を伝って浴槽へ投入されていました。お湯が流れている岩の部分は温泉成分で見事に変色していますね。
源泉が投入された分だけ浴槽の淵の切り掛けから外にお湯が流れていっていました。露天風呂も源泉かけ流しです。
屋根が無い露天風呂ですが浴槽のすぐ近くに囲いがあるため外は囲いの上の方から空と山の一部が見えるような感じでした。囲いのすぐ向こうは駐車場なのでそれはしかたがないところですね。
夜には月や星を見ながらお湯に浸かることがてきてとても気持ち良かったです。外気も涼しくなっていたので浴槽のお湯も少し温度が下がりゆったりと入浴できました。
泉質は含硫黄―ナトリウム―塩化物・硫酸塩泉(低張性中性高温泉)。源泉の温度は87.0とかなり高めで使用位置でも65度前後あるようなので浴槽に投入されている源泉も熱めですね。pH6.6で中性のお湯です。源泉名は下地獄5号泉、下地獄9号泉、下地獄16号泉 混合泉 とあり3つの源泉を混合しているものでした。この混合泉は、岡崎荘に来るときに通ったこけしの岡仁の横の早稲田湯通りという道をさらに進んでいったところにある湯めぐり駐車場に隣接している下地獄源泉群の源泉で大崎市有です。岡崎荘の他にも日帰り温泉施設の早稲田桟敷湯や湯めぐり駐車場にある足湯などに同じ源泉が供給されているようです。湯使いは加水無し、加温なし、循環無し、塩素消毒剤の投入無し。提示されていたのは2020年(令和2年)に分析された時のものでした。
旅館 岡崎荘には自炊ができる調理場があり宿泊客は自由に使用できるようになっていました。
電子レンジもあるので自炊とまではいかなくてもコンビニで買ってきた物を温めたりもできますね。
ガスコンロやトースターなどもあります。
食器類などもありました。
歩いていける距離に飲食店がいくつかあったので僕は夕食は外食しました(昼のみ営業の飲食店も多いので飲食店利用の場合は営業時間や定休日は調べておいた方が良いと思います。)自炊などをする場合、歩いて行ける場所だと、駅の近くに食料品を扱ってる商店が1軒あるのと、川を渡った所にコンビニがありました。他には駅の近くのお肉屋さんはお惣菜も製造販売していました。
鳴子温泉駅からはこけしの岡仁を目印にしていくと分かりやすかったです。車の場合も国道から鳴子御駅方面への県道に入って行けばすぐなので分かりやすそうです。仙台駅出ている高速バスのバス停からも徒歩で5分ちょっとくらいの距離でした(高速バスのバス停は駅と反対方向に県道を歩いていったところにありました)
旅館岡崎荘は早稲田桟敷湯で使われているのと同じ源泉をかけながしで使用している温泉に入る事ができ自炊設備などもそろっている宿でした。アットホームな雰囲気もあり宿泊料金も手ごろなので連泊してのんびりと過ごすのにも良さそうだと思いました。
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