快速 ELぐんまよこかわ(JR EF64+12系客車)

2022-07-24

2022年の7月に青春18きっぷで信越線や小梅線(その間は18きっぷの範囲外ですがバス、しなの鉄道経由)、中央線に乗ったり温泉に入ったりしてきました。高崎駅から横川駅までは臨時快速列車のEL ぐんま よこから号に乗車しました。

その日の事についてはこちらの記事にて。

大宮駅から高崎線に乗り高崎駅に到着しました。ここから信越線に乗って横川駅に向かいますが、丁度臨時列車のEL ぐんま みなかみ号が走る日だったので指定席券を予約しておきました。(快速列車の普通なので指定席券を購入すれば運賃分は青春18きっぷを使用できます。)

発車時間の少し前の時間にホームに着くと沢山の人がホームにいました。5月に乗ったSLぐんま みなかみ号の時ほどではないですが、今や貴重なEL(電気機関車)がけん引する列車なので人気があるようです。しばらくすると列車が入線して来ました。

客車をけん引した電気機関車が。そして人がぶら下がってます。

電気機関車のEF64の1000番台です。国鉄時代に登場した電気機関車で中央線などのようにちょっとした勾配があったりする区間用に開発された車両でこの1000番台は主に上越線で使われるように作られたもののようです。ブルートレインなどの客車の列車や貨物列車に使われていたりしましたが今は通常の運用で客車の列車が無いので今回貴重な体験ができました。

電車と違い、1両で列車全体を引っ張って動かすので1両丸ごと機械の塊みたいな感じで迫力あります。

牽引される客車は12系客車。こちらも国鉄時代に登場した車両で客車としては新しい方ですがそれでもデビューから50年くらいとかたっています。製造された時は急行に使用される目的で作られた車両です。

機関車に牽引される客車なので運転席は客車にはありませんが編成の一番前と後ろには車掌さん用の部屋があります。

真横からの機関車と客車の連結部の姿もかっこいい!!

ELぐんま よこかわ と列車名が表示されています。現代のLED表示とかではなく幕がくるくる回って変更されるタイプです。

通常、機関車がけん引する客車では客車の後ろには何も連結されていないのですが、このELぐんま よこかわ号は客車の後ろに連結されている車両があります。

蒸気機関車のC61です。

機関車が牽引した客車の列車は終点に到着した後の復路では通常だと機関車の連結位置を前後入れ替えるのですが、横川駅には同じく機関車がけん引するぐんま みなかみ号の終点水上駅のように蒸気機関車の向きを回転させる転車台が無かったり、多分電気機関車でも駅の構造的に前後の連結位置を入れ替えるのが難しいようで、復路で先頭になって牽引する機関車を後ろ向きで連結していくというちょっと変わった編成になってます。

前後に機関車が連結されているので、発車するときとかに前方の電気機関車がピーッと汽笛を鳴らして後方の蒸気機関車がボーーーと警笛を鳴らしてとやけに賑やかな感じで楽しかったです。

扉は真ん中の部分で半分に折れて車内内側に折り込まれるタイプです。5月にSLぐんま・みなかみに乗った時に使われていた旧型客車は元々手動の扉を後から自動で閉まるようにした作りでしたが、この12系の扉は製造時から自動で閉まるようになってます。

今では珍しくなってしまいましたが当時は多く走っていた急行列車用として作られた車両で座席はボックスシートです。同じ位の時代に作られた見た目も似てる特急用客車として作られた14系客車(東武鉄道の大樹号とかで今も使われている)が回転式の簡易リクライニングシートなのに比べるとちょっとシンプルな作りですが、昔の急行列車の雰囲気を味わえるという面ではこれはこれで良いかなと思います。席の両側には控えめなサイズのひじ掛けがあり窓際にはテーブルも。

全席指定席の列車で、乗車日の一ヵ月前の10時からみどりの窓口の他、えきねっとでインターネットを使った予約ができますが、席の位置が1つのボックスごとに数字があり、そのボックスの中でABCDのアルファベットがあるというちょっと変わった配置になってるので好みの席を予約したい場合はあらかじめよく調べておいた方が良いかもしれません。

窓は下側からも空くので昔はこの窓からホームで待っている駅弁屋さんから駅弁を買ったりもできたようです。

デビューした当時はまだ珍しかった冷房が搭載されています。

洗面台は現代のタイプのセンサー式でハンドソープもあるものに交換されていました。何故か周りの壁がやけにリッチな雰囲気です。

窓からの眺めは広々としたのどかな風景ですが、パラグライダー(?)で飛んでいる人もみかけました。

終点の横川駅に到着しました。かつてはこの先の碓氷峠を登るために補助の機関車を連結するという珍しい光景が見れ横川駅ですが北陸新幹線開業後に横川駅~軽井沢駅間が廃止になってしまい(コストを考えると維持するのは難しいのでしょうが寂しいです)終着駅となっています。当時と比べると線路も少なくなっていますが広いホームがあったりして懐かしい感じもします。

ホームでは乗ってきたお客さんが記念撮影していました。駅舎は到着したホームではない方のホーム側にありますが横川駅のレールの先端部分のホームは階段を使わずに2つのホームを行き来できるように繋がってるので階段を上りたくない場合は列車の先頭側に進んでいくと楽に駅舎の方へ向かえます。

今回は乗りませんが、帰りもぐんま よこかわ号に乗る場合は蒸気機関車のC61が先頭になってSLぐんま よこかわ号になります。それまで4時間くらい時間があるよですが、横川駅のすぐ近くに碓氷峠鉄道文化むらという施設があり沢山の鉄道車両が展示されていたりするのでそちらで時間を過ごすのが楽しそうです。また、歩いて数分の所にある国道18号沿いの峠の釜めし本舗 おぎのや横川店はドライブイン的な施設で横川駅といえばの駅弁峠の釜めしをはじめとした飲食ができたり色々なお土産物も売っています。

少しレトロな駅名標が良い雰囲気です。

今回、この後路線バスで軽井沢、軽井沢駅からしなの鉄道に乗って小諸駅まで行く予定があったので、ぐんまよこかわ号走る予定有るかな~と思ってみてみたら丁度走る日だったので乗ってみました(このすぐ後に普通列車もあってそちらの方が乗る時間も短かったりするんですが、せっかくなのでぐんまよこかわ号に乗ってみたかった)同じくSLやELがけん引するぐんま・みなかみ号と比べると車窓からの眺めはあまり見所な所はないようにも思いますが、今や貴重な客車(機関車がけん引する)での旅を楽しめるのはとても良いなと思います。

 

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