谷の湯(大分県)

2024-01-28

2024年の1月に別府にある共同浴場の谷の湯に入浴してきました。地元のお客さんがメインの地域に根付いた共同浴場という感じでした。源泉かけ流しの温泉もとても気持ちよかったです。

この日はセールで購入したLCCの航空券で成田空港と大分空港を往復した2泊3日の別府旅行の2日目でした。他にもいろいろな温泉に入ったり別府地獄めぐりをしたり美味しいものを食べたりと充実した旅行でした。旅行全体についてはこちらの記事にて。

谷の湯は別府の鉄輪温泉という温泉地にある共同浴場です。路地の坂道を下って行ったところに建物があります。前の道に谷の湯通りという名前が付いていることからもこの温泉の歴史を感じますが、天保時代(西暦でいうと1800年代で江戸幕府の時代ですね)からある温泉なんだそうです。(建物はもっと新しい時代のものですがそれでもレトロな雰囲気が最高な建物ですね)

道に囲まれるように建物の奥の部分が低い場所に立っていてます。

入浴料は上の階の民家のようになっている所にある受付で支払います。無人の受付なので料金箱にお金を投入するのですが塩ビパイプが奥に向かって斜めに設置されていてパイプの中にお金を入れるとお金が奥に落ちていくようになっていました。入浴料は150円でした(2024年1月時点)別府八湯温泉道のスパポート用スタンプもこちらに設置されていました。奥の方からテレビの音が聞こえてきたので受付の奥の方は住居なのかもしれません。

入浴料を支払ったら階段を下りて下の階にある入り口に向かいます。看板の右下の部分に男女別の出入り口扉があります。

左が男湯、右が女湯です。真ん中にはベンチがあります。

入浴料などの説明が真ん中の窓口のようなところに書いてありますが受付は先ほどの上の階になります。ここの説明書きには上の家のつつの中って書いてありますね。

という事で扉から中に入ります。

中に入るといきなり浴室。脱衣所も一体になってるタイプです。めちゃ好みの作りです。

脱衣所はロッカーは無く棚が設置されているのみですが浴室と一体なので鍵付きロッカーとか必要ないですね。

角にはテーブルのような部分もありました。

浴槽は深めの造りで広さは5~6人くらい入れそうでした。お湯は透明。結構熱めでしたが地元のお客さんが気を使ってくださり水を入れて入りやすい温度に調整してくださいました。別府は優しい人が多い印象でした。

源泉の湯口と加水用の水の蛇口が一番奥の方にありました。無骨な造りで最高です。

浴槽から溢れたお湯などは浴槽と脱衣所の間の排水溝を流れるようになっていました。

奥の方に1カ所だけ洗い場のようなところがありましたが壁にダイレクトに固定されているパイプにバルブがついてるだけというシブい仕様でした。この洗い場のような所を使用してる人もいましたし別府の他の共同浴場でも見かけたような浴槽のお湯を桶で汲んで体を洗ってる人もいました。

不動明王像が祀られていました。その近くにはお地蔵さんも。自然の恵みである温泉に昔から感謝して大切にしてきた温泉という感じがとても良いですね。

台座の部分も無骨な造りでカッコ良かったです。あとでネットで調べてみたらどうやらこの部分から昔は源泉が出ていたようです。

泉質はナトリウム―塩化物泉(弱酸性低張性高温泉)。源泉は71.1度と高めです。pH4.9で弱酸性。塩化物泉で体がよく温まり肌に近い弱酸性のお湯で肌に優しそうです。弱酸性の塩化物泉っていうのはなかなか見ない泉質の気がします。

源泉かけ流しでお湯が使用されていて加温や循環、塩素投入は無し。加水は浴槽の温度によってお客さんが好みで調整する感じでした。

周りに湯けむりが立ち上る街の路地にある歴史ある共同浴場で雰囲気もお湯もとても好みでした。また鉄輪温泉に行く際に入りに行ってみたいと思います。

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