九州鉄道記念館

2023-12-15

2023年の12月に九州鉄道記念館へ行ってきました。九州を走っていた鉄道車両や資料などの展示がある博物館です。

この日は前日夜に小倉駅近くのビジネスホテルに宿泊。同じく門司港レトロなエリアにある税関広報展示室を見学した後にこちらの吸収鉄道記念館へ来ました。門司から出発後は山口県へ移動して温泉旅館に泊まり、翌日に広島県へ移動して2泊して観光したり美味しいものを食べたりしました。旅行全体はこちらの記事にて。

最寄り駅の門司港駅です。駅周辺は門司港レトロと呼ばれているレトロな建物などが多くあるエリアでこの門司港駅も歴史を感じます。門司港駅は元々は門司駅として開業し、関門連絡船経由で本州と繋がる九州の玄関口的な駅でしたが、関門トンネルかできた事により本州からの列車が現在の門司駅経由で繋がることになり、門司駅という名前を現在の門司駅に譲り門司港駅という名前に変更になったそうです。

九州鉄道記念館は門司港駅から徒歩で3分くらい。案内の看板がある歩道を進んでいくので分かりやすかったです。

歩道からは旧門司駅関連の遺構発掘調査をしているのも見えました。

九州鉄道記念館が見えてきました。

旧門司駅のモニュメント的なものもありました。駅名標が昔の書き方の左右逆からのものなので”じも”となってます。

外からも見える場所に配置されているこちらの3両は運転席付近の先頭部分のみが展示されています。入場後に敷地の中から廻ると運転席に入る事ができるようになっていました。

こちらが入り口です。九州鉄道記念館の右側にはJR九州の留置線があり現役の車両が停まっていました。

九州鉄道記念館はこの留置線の隣に細長く伸びている造りになっています。受付のすぐ目の前には蒸気機関車の9600形が展示されています。その奥に見えるのはC59。

電気機関車のEF10です。1934年から製造された機関車で展示されていた車両は本州と九州を繋ぐ関門トンネルで使用するための対策がされているそうです。

ED72は九州で使われていた電気機関車です。先ほどのEF10が直流電化区間用なのに対して九州は電化されている区間の殆どが交流用です。ブルートレインなどの客車や貨物列車などをけん引していたそうです。

485系のクハ481です。特急列車用の車両で先頭部分がボンネットになっている初期の車両です。国鉄時代に全国で活躍して九州でもこのヘッドマークにもある にちりん号などで使用されていました。

JNRマークです。Japanese National Railwaysの頭文字でJRが国鉄だったころに使われていたロゴです。かっこいい。

門司港行き。

485系の初期型はこのキノコ型のクーラーがカッコいいのです。

キハ07です。エンジンで動く気動車で戦前にガソリンエンジンを搭載された車両を元に戦後にディーゼルエンジンに載せ替え、改造されて使用され、こちらの車両は1969年まで使用されてその後車庫で保管されていたのをこの九州鉄道記念館で展示するようになったそうです。

行先表示板もシブイ。

特急列車用車両583系のクハネ581です。正確には583系を元に普通列車用の車両に改造された715系の塗装などを改造前の583系のものに復元したものなのですが、583系として展示されていました。583系は昼間は特急列車、夜は寝台特急列車に使用することで効率よく車両を走らせるように作られた車両でそれぞれの運用で使えるような設備が組み込まれていました。

扉は寝台列車の客車によくあったタイプの2枚に折り込まれる作りです。乗客用の扉は元々は1車両に1つ(左右で2つ)でしたが普通列車の715系に改造された時にさすがに1つだと足りないのでもう一つ増設されていて(写真には写ってませんが車両後部の方に追加)この展示されてる車両はそのまま改造後の扉がついたままになっています。

車内には4人掛けのボックスシートが並び天井は高めです。一部ロングシートもありますがこれは715系に改造後に増設されたシートのようです。

このように昼間の特急列車として走る時はボックスシートになっています。リクライニングしないシートですがシートのつくりと足元の広さがしっかりとしていて当時としては快適なシートだったようです。

夜に寝台列車として使用するときはこのように座席をフラットにして、この上にシーツをかけた敷布団にようなものを置いてベッドとして使用されていました。

ベッドは3段ベッドになっていてこの天井の横のカバーの中に上段2段のベッドが収納されています。そのため、普通の特急列車と比べて屋根の高さが高くなっています。(展示されてる車両は上の2段が展開されている席はありませんでした。)普通列車の715系に改造された際は改造費を抑えるために上のベッドは撤去せずにそのままにしてカバーを封印して開かなくするだけの改造だったようです。

こちらは14系寝台客車。機関車で引いてもらって走行する客車で寝台特急のブルートレインとして使用されていました。

先ほどの581系と違い寝台列車専用の車両のため車両の片側に通路がありベッドが並んでいます。

ベッドは2段もしくは3段で幅はちょっと狭そうです。窓際の柱のようになってる部分が開いて梯子になって上の段に登れるようになってます。

九州鉄道記念館の本館です。車両の展示スペースから階段で登った高い位置にある建物で九州鉄道という九州で最初に鉄道を走らせた会社(後に国有化されて国鉄の一部になったそうです)の本社だった建物で1981年に建築されたものです。

本館に入ると昔の鉄道の駅の雰囲気を再現したような人形が配置されていました。

チブ37という客車で九州鉄道などで使用されていた車両で1909年に製造されたそうです。明治時代!

車内に入れるようになっていました。100年以上前の車両の中に入れるのは貴重だと思います。和風な座面にシンプルすぎる背もたれというなかなか見たこと無いような作りでした。

2階には九州の鉄道関連の資料が数多く展示されていました。こちらは企画展示のコーナーでこの時は筑肥線電化40周年企画展という展示がされていました。

九州を走っていた列車のヘッドマークなども展示されていました。

明治・大正時代のレール。

1階にはHOゲージのジオラマがあり九州で活躍した鉄道の模型が走っていました。

九州鉄道記念館は門司港駅からすぐ近くという便利な立地で九州を走っていた実際の鉄道車両の展示や資料などを見る事ができる良い施設でした。施設内の建物の一部も含め門司港レトロなエリアの一部なので他のレトロな街並みを見たりと観光旅行の途中で寄るのが良さそうです。

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