弘法湯(和歌山県)

2024-01-05

2024年の1月に和歌山県にある温泉の弘法湯に入浴してきました。建物丸ごと貸切で借りる事ができ、海を見ながら温泉に入ることができる施設で景色も温泉のお湯も素晴らしかったです。今回は昼間の時間帯の貸切で利用しましたが、夕方から翌朝までの宿泊での貸切もできる施設です。

この日はお正月休みで青春18きっぷを使い大阪~和歌山~三重~愛知で温泉に入ったり観光をしたり伊勢神宮へお詣りに行ったり美味しい物を色々と食べたりという旅行の途中で前後の日にはそれぞれ串本の温泉付きビジネスホテルに泊まり串本観光もしてきました。旅行全体についてはこちらの記事にて。

弘法湯は最寄りの串本駅からは串本町コミュニティバス か くしもと観光周遊バス まぐトル号に乗って橋杭岩というバス停で降りると 道の駅くしもと橋杭岩という道の駅の前に着きます。徒歩でも25分くらいの距離です。

弘法湯の受付は 道の駅くしもと橋杭岩 の道路を挟んで向かいにある橋杭ICOという施設で行います。事前に予約をしての貸切なので入り口を入った所にある受付カウンターで弘法湯の予約をしてある事と名前を伝えると受付と会計をしてもらえました。予約は弘法湯のHPから行えます。

OUTDOOR TRIPというキャンプ場やカヤック体験などのアウトドア関連の事業を手掛ける会社が経営している施設で橋杭ICOは弘法湯の運営の他、お土産物やドリンク類の販売、トルコランプ造り体験なども行っているようです。

建物の手前横の塀には弘法湯受付という看板も設置されていました。

橋杭ICOから弘法湯までは少し歩きます。(5分かからない位だと思いますが上り坂です)

弘法湯に行く途中の道からは橋杭岩も見えました。この橋杭岩は弘法大師が奥に見える紀伊大島まで一晩で橋をかけようとして大きな岩を担いで持ってきて橋杭にしよう並べてる時に天邪鬼に邪魔されて途中までしかできなかったという伝説の岩だそうです。温泉好きには日本中で温泉を見つけたり沸かせたりしてる事でおなじみの弘法大師ですが、一晩で途中まで橋を建てたりもできるそうです。弘法大師、その活動は多岐にわたる!

ちなみに伝説じゃない方の由来だと約1400万年前に地層の割れ目からマグマが上がってきて地中で固まり、その後その地層が隆起して固まったマグマの周りの柔らかい地層が侵食されてなくなって硬い部分だけ残って作られたそうです。紀伊半島は世界的に見ても大規模な火山活動などが大昔にあったようでこういう見どころが色々とあるようです。

弘法湯の駐車場に到着です。貸切で1組だけで使用するには広い駐車場なので楽に泊められると思います。弘法湯という名前ですが、やはりこの温泉も弘法大師と由来があるそうで、ここに温泉あるよと地元の人に弘法大師が教えてくれたそうです。

駐車場の横に階段とスロープがあるので下にある建物の方向に向かいます。

こちらの建物が弘法湯です。

建物の奥は海!!

入浴の予約、受付した人以外は敷地に入れません。

建物まるごと貸し切りなので予約してる時間に行けば敷地内は他のお客さんもいなく従業員さんもいないので完全に無人です。

スロープ&階段を降りた道より低い位置に建物があります。

小さめの建物でレトロな雰囲気の外装です。元々は2つの浴室があり貸切で入れる共同浴場として1978年に造られた温泉施設で2021年に営業を終了して建物も取り壊す予定だったところにそれはもったいないと現在この施設を運営しているOUTDOOR TRIPが名乗り出てリニューアルして2022年に営業を再開したそうです。

実際に使用しているものではないと思いますが漁に使いそうなものが置いてあったり壁にかけてありました。リニューアル前はよく昭和の時代にあったようなシンプルな建物だったようなのでこの少しレトロな雰囲気の外装もリニューアル時に新しく作られたようです。海から近い場所の雰囲気に合っていて良いですね。

これは温泉を加温している機材とかなのでしょうか?

入口は正面にありますのでここから中に入ります。

扉に付いている端末に受付でもらった紙に書いてあるパスコードを入力します(多分、利用時間内だけ使用できる専用のコードが毎回発行されるタイプだと思いますので受付でもらった紙は利用中は無くさないようにしましょう)この端末、光が当たってると文字がかなり見えずらく、利用開始の時間が丁度日光がこの扉あたりにあたり数字が全く見えなくて焦りました(手で影を作ってなんとか見えました。この写真は帰りに撮りました。)

パスコードを入力すると扉の鍵が開くので建物の中へ。

入口入ってすぐの所で靴を脱ぎます。

鍵は外の端末に連動している下側の他にフック上の簡易的なものも上についてました。上のフック状の鍵(?)は温泉巡りしてるとよくみかけるやつですね(笑)

外観は歴史を感じる建物でしたが、内装は今風な感じにリノベーションされています。2022年に今の形態で営業開始する前の2021年までは内装もシブい感じの温泉施設だったようです。

玄関の横にはトイレもあります。

宿泊施設も兼ねているので広々としています。畳敷きのスペースがあり机や座布団なども用意されていました。昼間の50分の貸切りに使用するにはかなり贅沢な広さを使用できます。

壁もオシャレな感じになってました。

畳敷きのベッドもありました。最大3人まで宿泊する事ができ、その際はこのベッドに1つと床に2つの布団を敷くようです。昼の貸切の時間はベンチのように使えます。

洗面所とカゴがあるので入浴する際に脱いだ服などはこのカゴに置けるようになってます。カゴの一番下の段は足ふき用マットが用意されてました。

水道の水が飲めない水らしく冷水が入ったポットと紙コップが用意されていました。これはありがたいです。

洗面台の横のガラス張りの扉から浴室に出る事ができます。

扉から出た場所に浴室があります。全面が落ち着いた色合いで高級感あります。

脱衣所の扉はおもりがついてスムーズに開け閉めできる作りのようでした。

ビーチチェアみたいな細長い椅子とゆったり座れそうな椅子も設置されていました。

洗い場は一か所ありボディソープやシャンプーなども設置されています。

そしてこの風景です!!

浴室のすぐ前は庭になっています。

建物の一部が壁が無くなっている造りなので天気が悪い日でも問題なさそうです。

駐車場から見るとこんな感じです。(浴室は駐車場から見えませんので安心です)

浴槽は1人~2人くらいがゆったり入れるくらいのサイズでした。

源泉は蛇口から好きな量を投入でき蛇口からのお湯は温度調整もできました。お湯は透明でかすかに硫黄(硫化水素)の香りも感じ気持ちいいお湯でした。

源泉が投入された分だけ浴槽の海側の淵から溢れてその先の排水溝に流れるようになってました。

浴槽の側面からお湯が流れている感じがしたので見てみると循環しているようですが多分、半分露天のようなスペースにある浴室なのと源泉を加温しているので浴槽の中の温度を保つために加温するための装置なのかなと思いました。循環併用の源泉かけ流しとなると思いますが蛇口から源泉を投入するとその分が外にあふれていたので、蛇口から源泉を流しながら入れば新鮮な状態のお湯を楽しめる感じだと思います。塩素系の臭いもありませんでした。

浴槽底に2か所ある穴にお湯が吸い込まれていました。

お湯に浸かると海との一体感が凄い良かったです。

泉質はアルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性低温泉)。源泉の温度は25.9度と低めなので41度に加温して使用されています。pH9.3のアルカリ性。源泉名は姫温泉 弘法湯という名前でした。

弘法湯は海が見える半露天風呂を貸切でのんびりと楽しむことができ、お湯の質も良いですし施設もとても綺麗でした。今回は昼間の50分貸し切りでの利用でしたが宿泊して夕方や朝の景色や夜空などを見ながら半露天風呂に入るのも最高だろうなと思います。(宿泊は素泊まりのみです。)

土日祝日や連休などの繁忙期は1人で入る場合でも2人分の料金が必要になるので1人利用予定で何日か候補がある場合平日の方がお得でした。貸切や宿泊の空いているかの確認や予約などは弘法湯のHPでできます。宿泊のプランじゃらんにも掲載されていましたがHPからの方が予約できる日が多いようです。

Ⓒ2021 ROMANTIC TECHNOLOGY